実家を賃貸に出すと儲かる?自宅を貸すリスクと売却の手取りを比較

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「実家が空いたので貸せば儲かるのでは」「自宅を賃貸に出すのはおすすめ?」と迷っていませんか。家賃収入があっても、改修費・空室・修繕費を引くと、思ったほど現金が残らない場合があります。

貸し出すための工事を発注する前に、賃貸の収支見積もりと、今の状態で売る場合の査定を取りましょう。この記事では、相続した実家や使わなくなった自宅について、貸すリスク、収支の計算例、売却を先に検討したい条件を整理します。

修理や片付けの費用を払う前に

今の状態で売った場合の手取りを確認する手順へ →

査定額は売却を約束する金額ではありません。費用・条件をそろえ、賃貸と比較する材料にします。

実家の賃貸は儲かる?家賃と利益は違う

賃貸需要があり、改修費を抑えられ、修繕への備えと管理体制が整う家なら収益を得られる可能性があります。ただし「月額家賃×12」がそのまま利益になるわけではありません。募集家賃と、実際に成約できる家賃も区別してください。

  • 貸す前:残置物撤去、清掃、安全性の確認、設備交換、リフォーム、募集の費用
  • 貸している間:管理料、固定資産税等、保険、修理、空室・滞納による収入減
  • 退去時・将来:貸主負担の原状回復、再募集、屋根・外壁などの大きな修繕

住宅ローンが残る自宅は、賃貸に出す前に借入先へ用途変更の可否と条件を確認します。住宅ローン控除の扱いも別途確認が必要です。

月6万円で貸せる実家でも、手残りはいくら?

以下は計算方法を示す架空の例です。家賃・費用の相場や収益保証ではありません。借入なし、年間10か月入居と仮定します。

項目仮の年額
家賃6万円×10か月60万円
管理料(受取家賃の5%と仮定)−3万円
固定資産税等・保険−10万円
通常の修理・再募集等−12万円
上記を引いた現金収支35万円

この35万円から、所得税・住民税、大規模修繕、初期改修費などをさらに考慮します。初期費用が150万円なら、150÷35≒4.3年は単純な回収期間の目安にすぎません。途中の修繕や収入変動で延び、家そのものの価値も計算に含んでいません。税務上の所得は、減価償却などにより現金収支とは一致しません。

相続した家でも、投資元本をゼロと考えないことが大切です。今売れば得られる手取りを家に残し、追加の改修費を投じて貸す選択だからです。将来の売却手取りも含め、同じ年数で比較してください。

自宅を賃貸に出すのは危険?確認したい5つのリスク

1.空室や家賃の値下げで計画が崩れる

希望家賃だけでなく、近隣の成約状況、入居までの想定期間、家賃を下げた場合の収支を管理会社に聞きます。収入がない期間も税金や維持費は発生します。

2.給湯器・雨漏りなどの修理が重なる

建物・設備の状態を確認し、今必要な修理と数年以内に見込む修繕を分けて見積もります。退去時の費用をすべて借主に請求できる前提にはせず、契約内容と負担範囲を確認してください。

3.滞納や近隣トラブルの対応が必要になる

管理会社への委託で負担を減らせる場合はありますが、契約に含む対応範囲を確認します。家賃保証を使う場合も、保証対象・期間・免責・費用を読み、すべての損失が補償されるとは考えないでください。

4.戻りたい時にすぐ住めるとは限らない

普通借家では、貸主側からの更新拒絶には正当事由が必要です。定期借家は期間満了で終了する制度ですが、成立や終了の手続きに要件があります。「数年後に自分が住む」「空き家の状態で売りたい」という予定は、募集前に専門家へ伝えて契約方法を検討しましょう。

出典:国土交通省・定期建物賃貸借Q&A。

5.売却時の税制を使えなくなる場合がある

相続空き家の売却特例には、相続後から売却まで貸付け・居住・事業に使っていないことなどの要件があります。貸し始める前に適用の可能性を確認してください。一方、以前自分が住んだ家の売却特例は、退去後に貸しただけで直ちに対象外になるわけではなく、売却期限などの条件で判断します。

制度確認:国税庁 No.3306/No.3302/住宅ローン控除 No.1234。3,000万円特別控除は税額そのものを3,000万円減らす制度ではありません。個別の要件・期限は税務署や税理士へ確認してください。

自宅の賃貸がおすすめできる条件と、売却を先に考えたい条件

賃貸を検討しやすい条件売却査定を先に取りたい条件
成約事例から賃貸需要を確認できる借り手の見通しが弱く、家賃を下げると収支が厳しい
改修費が少なく、修繕資金も確保できる貸す前にまとまった工事費が必要
家を保有する目的と管理体制がある今後住む予定がなく、遠方で管理が負担
空室・修繕が起きても保有を続けられるまとまった現金が必要、追加負担を増やしたくない

「おすすめの賃貸会社」を探す前に、そもそも貸すことが目的に合うかを確認しましょう。家族の利用予定や所有者の意向も含めて判断します。売却すれば所有権を手放すため、家を残したい理由も整理してください。

売って現金にした方が有利な場合もある

実家の貸し出しに多額の改修費がかかるなら、現状で売却し、資金の使い方を選び直すことも比較対象です。預貯金、株式・投資信託、別の収益不動産などには、それぞれリスクと費用があります。株式なら必ず高利回りになるわけではなく、別の不動産にも空室・修繕・取得や売却の費用があります。

比較するのは、税・費用を引いた収支、値下がりの可能性、換金しやすさ、管理の手間です。売却した現金をすぐ全額投資する必要もありません。参考:金融庁・資産形成の基本。

貸すためにお金をかける前に、現状の売却査定を取る

  1. 家の状態をまとめる:所在地、名義、築年、分かる不具合、残った家具、家族の意向を整理。
  2. 賃貸の収支見積もりを取る:募集家賃だけでなく、改修費・空室期間・管理費・修繕見込みを確認。
  3. 現状売却の条件を聞く:仲介で売る場合と直接買取の場合で、金額・費用・期間・引渡し条件を比較。
  4. 税金を含む手取りで判断する:査定額から費用や残債等を引き、家族と方針を決める。

家財が残っていても相談できる場合があります。先に全部処分せず、荷物そのままの売却と撤去後の売却の比較を確認してください。改修や撤去の負担を含む条件は買主によって異なります。

売却条件比較シートで、査定額・費用・入金時期を書き出す →

実家・自宅の賃貸でよくある質問

リフォームすれば貸せますか?

工事をしても借り手が見つかる保証はありません。需要と必要工事を確認し、現状で売る場合の手取りと比較してから発注しましょう。

実家の賃貸はやめた方がいいですか?

一律には言えません。改修費を回収する見通しが弱い、修繕資金がない、管理が負担という場合は、先に売却査定を取る価値があります。

売却査定を頼むと、必ず売らないといけませんか?

査定の依頼と売買契約は別です。比較の段階であることを伝え、連絡方法や希望時期を指定してください。媒介契約や売買契約を結ぶ際は条件を確認します。

制度確認日:2026年9月29日。この記事の計算例は架空の条件であり、個別物件の査定・税務判断・投資成果を示すものではありません。